Aさんの力をはばんでいたのは・・・
3月2日、第4回ともにネット実践報告会をおこなった。今回のメインの報告は「グループホームからアパート型ユニット(実質一人暮らし)に移ったAさんとの関わりをとおして」としてスタッフの松本が報告した。
Aさん、2年前に児童入所施設から小平に戻ってきた。ちょうどハウスくまのみやがオープンするときだったのでそこに入居したが、半年後から徐々に体験室を使い一人暮らしの体験を行い、昨年5月から気にいった体験室をグループホームのユニットに変換してそこに住むことになった。(体験室はほかに確保)
テレビの音量が大きくて苦情が寄せられるなどいろんな問題に支援者はぶつかってきたが、これまで見ることのできなかったAさんの力をみることになる。好きな料理をどんどんやってのける姿や、一度ついていけば乗りこなせる電車、カギをなくしたときは交番にとびこみ不動産屋さんに合鍵を用意してもらうなど「すごいなぁ」と思わせてくれることにたくさん出会うことになる。
もしかしたら、入所やグループホームの暮らしのままだったら、こんな力をみる機会はなかったかもしれないと、いろんな問題が浮上してもきたが、どこに支援が必要なのかが見えてなかったと気づく。
いつのまにか、グループホームが親のような「保護する環境」になっていなかったかと問い直すことになる。
当日、Aさんも参加して、にやにやしながら松本の報告を聞いていた。二十歳の彼のこれからの人生にどぎまぎさせられながらも付き合っていきたいとしゃべった松本の言葉をどのように感じただろうか。